月に一度、PMS(月経前症候群)でイライラが抑えられなくなる藤沢さんはある日、同僚・山添くんのある小さな行動がきっかけで怒りを爆発させてしまう。だが、転職してきたばかりにもかかわらず、やる気が無さそうに見えていた山添くんもまたパニック障害を抱えていて、様々なことをあきらめて、生きがいも気力も失っていたのだった。職場の人たちの理解に支えられながら、友達でも恋人でもないけれと、どこか同志のような特別な気持ちが芽生えていく二人。いつしか、自分の症状は改善されなくても、相手を助けることはできるのではないかと思うようになる。
「そして、バトンが渡された」で2019年本屋大賞を受賞した瀬尾まいこの原作小説を、『ケイコ目を澄ませて』が、第72回ベルリン国際映画祭ほか20以上の映画祭に出品、毎日映画コンクール日本映画大賞で日本映画優秀賞・監督賞を受賞するなど、国内外で絶賛を浴びた三宅唱監督が映画化。