琵琶法師の語る平家物語から浄瑠璃、説経節、祭文そして浪曲など、日本には「語りもの」と言われるジャンルの音楽が数多くあります。リズムやメロディよりも物語を語り、登場人物の心情や性根を表現することに重点を置く音楽です。
江戸時代に生まれた浄瑠璃に人形芝居が合わさってできたのが人形浄瑠璃、明治になって生まれ、大衆の心を捉えて一世を風靡したのが浪曲。いずれも太棹の三味線で太夫や浪曲師が物語を語ります。そこには、時代が変わっても変わらない人間の本質が描かれる一方で、時代とともに私たちが忘れてしまったものが残っています。
つい最近まで私たち日本人の周りには、ヒトを化かしたり、助けてくれたりするタヌキやキツネなどの動物がいました。経済至上主義とは無縁な人間が、これらの動物や自然と共生し、伝統的な共同体の中で生きていた頃の物語をお楽しみいただきたいと思います。
■内 容
・トーク「タヌキとキツネの語り芸」
(玉川奈々福、沢村美舟、竹本友和嘉、鶴澤友勇)
・浪曲を100倍楽しむ方法
(玉川奈々福)
・浪曲「狸と鵺と甚五郎」
(玉川奈々福、沢村美舟)
・人形浄瑠璃「本朝廿四孝 奥庭狐火の段」
(竹本友和嘉、鶴澤友勇、淡路人形座)
※100席限定
※チケット販売・予約/2022年7月30日(土)9:30から開始