葉山の海を見下ろす坂の上の古民家を移築した一軒家。絹子の夫の49日の法要が行われた。東京から参列した娘・陶子は、年老いた母絹子がいまだに姉の娘の渚と二人きりでこの家に暮らし続けていることが気が気でない。東京のマンションで一緒に暮らそうと進めるが絹子の思いは山深いのこの家から離れるつもりはないという。ある日、相続税の問題で、この家を手放すことを求められ・・・
広告写真で高い評価を得ている写真家、上田義彦が構想から15年の歳月をかけた渾身の一作。この映画の一瞬一瞬は見る者の心の中に、人生を慈しむ喜びを気づかせてくれる。