木偶(人形)は、人間を模したものであり、衣装は不可欠の要素です。登場人物の時代、身分、年齢に応した衣装を設え、着付けをしますが、公演を重ねるうちに生地が痛んだり、退色したりする消耗品でもあります。阿波人形浄瑠璃を支える地域の有志の寄付によって新調したり、人間の着物を仕立て直したり、中には肥料の袋を裏地に使ったものがあるなど、当時の人々が人形浄瑠璃をいかに大切なものと位置づけていたかが感じられます。
本展では、各人形座や阿波十郎兵衛屋敷が所蔵する1850年代から近年制作された多彩な衣装を通じて、阿波人形浄瑠璃に寄せる人々の想いや衣装の面白さを紹介するほか、神山町の農村舞台で使われていた襖絵もご覧いただきます。
展示協力/
阿州でこじゅく、神山町教育委員会、勝浦座、平成座、鳴門座、寄井座
——関連イベント—–
①「デジタル襖からくり」放映
日時 11月2日(土)〜4日(月振)
各日とも11:00〜、14:00〜
※この期間、阿波人形浄瑠璃定期公演(毎日11:00、14:00)は「デジタル襖からくり」放映後に上演します。
②人形師による木偶制作実演
日時 11月16日(土)・17日(日)・23日(土祝)・24日(日)
各日とも10:00〜15:00