明治の翻訳文学は、黒岩涙香、森田思軒、森鴎外、二葉亭四迷、坪内逍遙らによって確立されましたが、そこへ至る流れを作ったのは、嘉永3(1850)年、徳島に生まれた井上勤でした。
ジュール・ヴェルヌ『月世界旅行』『八十日間世界一周』『海底紀行』などを次々に訳して発表。ほかにも「ヴェニスの商人」を『人肉質入裁判』として、「アラビアン・ナイト」を『全世界一大奇書』として訳出し、その奇抜で、清新で、読みやすい翻訳の物語に、多くの読者が夢中になりました。
今日でも広く愛される名作の数々を、日本の翻訳黎明期にいち早く手掛けた井上勤。その生涯と業績を一望します。
〇12月19日(土)14:00~15:30
対談 小谷野敦(作家、比較文学研究者)× 杉田英明(東京大学教授)
※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、中止とさせていただきます。
〇1月24日(日)14:00~15:00
朗読会「アラビアン・ナイト」
朗読/松平定知(京都芸術大学教授、元NHKアナウンサー)
ウード演奏/常味裕司
ダルブッカ演奏/立岩潤三
〇1月31日(日)14:00~15:00
ことのはロビーコンサート
ハープ/青山唯、フルート/木村絵理、ピアノ/米田佳子
※定員に達したため、申し込みは締め切りました。