1956年、東ドイツの高校に通うテオとクルトは列車に乗って訪れた西ベルリンの映画館で、ハンガリーの民衆蜂起を伝えるニュース映像を目の当たりにする。クラスの中心的な存在であるふたりは、級友たちに呼びかけて授業中に2分間の黙祷を実行した。それは自由を求めるハンガリー市民に共鳴した彼らの純粋な哀悼だった。
が、ソ連の影響下に置かれた東ドイツでは“社会主義国家への反逆”とみなされる行為だった。調査に乗り出した当局から、一週間以内に首謀者を告げるよう宣告される。
大切な仲間を密告してエリートの階段を上がるのか、それとも信念を貫いて大学進学を諦め、労働者として生きる道を選ぶのか・・・。
監督は、ナチスによる戦争犯罪の追及に執念を燃やした孤高の判事フリッツ・バウアーにスポットを当て、ドイツ映画賞6部門を制した「アイヒマンを追え! ナチスが最も畏れた男」の気鋭ラース・クラウメ。
自身の実体験を綴ったディートリッヒ・ガルスカのノンフィクションを、綿密なリサーチで迫真のサスペンスと、繊細にして深みのある感動のドラマとして描きあげた。
希望を追い求めた若者たちの“小さな革命”を未来へと続く“列車”とともに描きあげた感動の実録青春映画!