昨年開催した人形浄瑠璃とくしま座レクチャ―&公演では、
太夫、三味線奏者、そして演劇の俳優など毎回様々なゲストをお招きして、
観客のみなさんと一緒に意見交換をし、
徳島の定番「傾城阿波の鳴門」の新しい演出方法を2年かけて考案してきました。
その集大成として出来たのが「傾城阿波の鳴門順礼歌の段」の番外編【順礼鶴泪子守唄】。
人形浄瑠璃では、母お弓が主人公で、大阪玉造の場面から物語が進行していきますが、
この番外編は、子どものおつるからの視点に代えた作品で、
観客の皆さんからいただいた“主人公をおつるにしてほしい”、
“徳島から大阪へ行く道中の場面があるといい”、
“徳島の特産品が出てきてほしい”など面白いアイデアを取り入れ、
人形遣い勘緑さんが脚本を手がけました。
作曲は鶴澤友勇さん(淡路人形座)、
そして物語を進行するのは、太夫の竹本友和嘉さん。
現代語の台詞に挑戦し、情感をたっぷりと語る「浄瑠璃」と、
独特の調子とメリハリ、そして張り扇の効果的な音でテンポよく
物語を展開する講談の掛け合いは必聴です。
今年8月の初公演から、さらにブラッシュアップした本公演を是非お楽しみください。
●出演者 ・浄瑠璃人形遣い 勘緑
・太夫/竹本友和嘉、三味線/鶴澤友勇
・人形浄瑠璃とくしま座