三宅克己(みやけ こっき 1874-1954年)は徳島県で生まれ、日本の近代美術史に大きな足跡を残しています。20歳代前半で、アメリカのイェール大学附属美術学校に学び、ロンドンで水彩画を深めました。その後も、国内はもとより海外へたびたび出かけ、風景を描き続けました。
文展や帝展など、当時の最高の舞台で活躍し、水彩表現の可能性を生涯かけて追求した画業でした。彼は水彩画隆盛期の活躍により、美術史に名を刻みましたが、画業の全貌を知る機会はほとんどありませんでした。
本展は、全国の美術館やご所蔵家から代表作をお借りし、当館コレクションと合わせた百数十点によって、彼の水彩表現の流れをたどります。その他、版画や油彩画、写真の啓蒙家として活躍した昭和初期の仕事など、資料も含めてその業績を多面的に紹介します。彼の水彩表現がもつ新鮮な魅力を再発見する又とない機会です。ぜひお楽しみください。
※一部の作品は、半期で展示替を行います。
【主催】徳島県立近代美術館/徳島新聞社/四国放送
【後援】NHK徳島放送局/エフエム徳島/徳島県文化振興財団